ねじの豆知識 「アンカー」 第三回 「埋込(先付)アンカーボルト その2」

「アンカー」の第「アンカー」の第三回は埋込型のアンカーボルトの後編です。

では、埋込(先付)アンカーについて調べてゆきましょう。


ねじの豆知識 「アンカー」 
第一回 「アンカー」と呼ばれるファスナー
第二回 「埋込(先付)アンカーボルト その1」
第三回 「埋込(先付)アンカーボルト その2」(本稿)
第四回 「あと施工アンカー その1」(近日公開)
第五回 「あと施工アンカー その2」(近日公開)



「木構造用金物のアンカーボルト」

「埋込(先付)アンカーボルト 」についてさらに調べてみると、木構造用金物の規格『A5531規格名称 木構造用金物』にも「アンカーボルト」という単語を見つけることができます。木造建築物の土台(基礎コンクリートと接する木材)や柱を基礎コンクリートへ緊結するために用いられるアンカーボルトです。




JIS A5531の「5. 形状・寸法 」の5.1 では
「アンカーボルト及びナット・座金は、引張りアンカーボルト(BAT)及び普通アンカーボルト(BA)の2種類とし、その形状・寸法は、付表1及び付図1による。」とされています。材料は一般構造用圧延鋼材、いわゆるSS材です。

引張りアンカーボルトがM13~22とされているのに対して、普通アンカーボルトはM9~16とあり、引張りアンカーボルトがより強くなるよう設計・規定されていることが見て取れます。

アンカーボルトの引抜きに対する強さはコンクリートに接している長さ(つまりは埋まっている長さ)に依存するため、引張りアンカーボルトは普通アンカーボルトに比べて同じ呼び径でもより長くなっています。例えばM16同士で比較すると、普通アンカーボルト(L形)は延べ長さが525mmですが引張りアンカーボルト(J形)は約875mmです。

JISで規格化されているアンカーボルトは、一般標準品として幅広く安価に供給できるように規格として定められています。

また、木構造用アンカーボルトを含め、木構造用金物には安心して利用できるように「公益財団法人日本住宅・木材技術センター」による認証の制度があります。例えばZマーク表示金物として木構造用アンカーボルト(M12、M16)が認証されています。



Zマークの刻印


次回予告

ここまで2回にわたって「埋込(先付)アンカーボルト」と呼ばれる種類のアンカーボルトを見てきました。次回からは「あと施工アンカーボルト」を詳しく見てみましょう。


参考:木造住宅の接合金物規格の認証制度

「公益財団法人日本住宅・木材技術センター」が「木造住宅の耐震性能を確保し、消費者の安心、安全に寄与するため、木造建築物の継ぎ手・仕口に用いる鋼材その他の材料からなる接合方法で、機械的接合の役割を担い、構造上の耐力等を負担する機能を有するものを対象に認定業務を実施」しています。

公益財団法人日本住宅・木材技術センターのホームページ
https://www.howtec.or.jp/

同センターが定める接合金物規格に適合した金物は次のようなものがあります。承認には規定する金物の生産・供給体制も認定基準に含まれています。

Zマーク表示金物
木造軸組工法用の接合金物規格についての承認です。承認金物にはZマークが表示されます。

Cマーク表示金物
枠組壁工法用の接合金物規格についての承認です。承認金物にはCマークが表示されます。

Mマーク表示金物
丸太組工法用の接合金物規格についての承認です。承認金物にはMマークが表示されます。

χマーク表示金物
CLTパネル工法用の接合金物規格についての承認です。承認金物には右記のXマーク(クロスマーク)が表示されます。

さらには次のようなマークが付与される建築金物もあります。

同等品認定金物 Dマーク表示金物

性能認定金物 Sマーク表示金物

こうした認証制度により高品質な建築金物が安定して流通することで、安全安心な木造建築が供給されています。それぞれのマークは公益財団法人日本住宅・木材技術センターのページでご確認いただけます。


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